女子マンガの手帖

女子マンガ研究家・小田真琴のブログです。主に素晴らしいマンガを褒め称えます。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『夢みる頃をすぎても』の頃をすぎても。

吉田秋生『夢みる頃をすぎても』全1巻(小学館文庫・\610) 「去りゆくもの」と「来るべきもの」が交錯する思春期の終わりを、情感たっぷりに描いた黄菜子・恭一シリーズをはじめ、『バナナフィッシュ』方面に傾斜する以前の天才・吉田秋生のエッセンスがた…

女子マンガ的スポ根の一形態としての『3月のライオン』

羽海野チカ『3月のライオン』1〜3巻(白泉社・\490〜510) 15歳でプロとなった天才高校生棋士・桐山零の、苦悩と成長を描く、羽海野チカ先生による初の青年誌連載作品。下町での心温まる生活と、棋士としての厳しい競技生活、そして義理の家族との確執を軸に…