女子マンガの手帖

女子マンガ研究家・小田真琴のブログです。主に素晴らしいマンガを褒め称えます。

『マツコの知らない世界』に出ました。

 ご覧くださった方もたくさんいらっしゃると思うのですが、12月12日オンエアの『マツコの知らない世界』に出ました。いやあ、疲れた。

natalie.mu

 すごくないですかこの絵面。

 遡ること3か月前、ディレクターの方から頂戴したメールがすべての始まりでありました。そこから何度もメールや電話での遣り取りを重ね、何度かお会いして、正式に出演が決まったのが10月末。11月の中旬に収録し、そして遂に先日のオンエアへと至った次第です。長かった。

 正直なところテレビにはあまり良い印象を抱いておりませんでした。これまで出演させていただいた「Rの法則」(Eテレ)や鹿児島テレビの方はとても仕事熱心な人たちで気持ちよくやらせていただいたのですが、こういう仕事をしておりますとほかにもいろいろあるわけですよ。例えば某情報番組。取材依頼のメールにギャラの有無・金額が明示されていなかったので、「ギャランティの金額を教えていただけますでしょうか?」とメールした途端に、

いきなりこちらから連絡をしておいて誠に恐縮なのですが、
このたびの小田様への取材のご相談は
取り下げさせていただきたいと思います。

だって(原文ママ)。あまりにも即レスで笑いました。

 あるいはとある地方局。取材依頼のメールに、「おっしゃっているのはこんな内容でしょうか?」と確認のためにいくつかの例を出したところ、その後音沙汰がなくなり、そういやあれはどうなったのだろうとふと番組のサイトを見てみたら、私がメールした内容を許可なく使って番組を作っていやがりました。しかも微妙に間違えて。

 ほかにもググればすぐにわかるようなことをわざわざお尋ねになってくる御仁は高頻度で現れます。どうせノーギャラなので、一度面倒くさくなって「これ以上は答えられません」と告げたところ、「じゃあ、詳しい方を紹介してください」なんておっしゃる猛者もいらっしゃいましたね。ああ、怖ろしい。

 閑話休題。思い出し怒りがつい…。

 「マツコの知らない世界」のスタッフのみなさんは本当に丁寧なお仕事をしてくださいました。オファーからオンエアまでに3か月以上の時間をかけていることが、ひとつの証左となりましょう。私の意向はできる限り汲み取っていただきましたし、無理矢理に仕立てたストーリーに私を押し込もうとせず、だけどゴールデンのテレビ番組として最低限はおもしろくなるような構成を考えてくださったんです。おかげでこちらも伸び伸びと、楽しくお仕事させていただきました。この場を借りて感謝を申し上げたく思います。

 オンエア後の評判もよく、一安心しております。前半の宝石の人が異常に面白かったので(笑)、非常におトクな回だったのではないでしょうか。

 そしてなによりも紹介した本がちゃんと売れてくれたことが私には嬉しいのです。こちらは「トリプルWIN」という取次大手・日販のデータですが、

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オンエア翌日の13日の売上が盛大に跳ねております(グラフの数字は消しています。あと翌々日の14日のデータはこの時点では集計途中なので少なく出ております)。あれ、トリプルWINのデータって出していいんだっけ。まあいいや。まずかった言ってください>関係各位。

 この仕事の最大の目的はやはり本を売ることですので、この結果はとても嬉しいものです。そしてやはりテレビの影響力は未だ大きいのだなと思い知りました。特にこの番組だったからというのもあるでしょうね。

 私としてもただのボランティア精神でやっているわけではなく、ギャランティもしっかり頂戴しておりますし、なにしろ私が好きなマンガが売れてくれれば、私が好きな系統のマンガが増えるでしょうから、単に我欲がモチベーションであるわけです。なのであまり過剰に感謝しないでください>関係各位。

 しかしまあ滅多にあることでもないので、今回はボーナスタイムということでしょう。私なんぞが出て良いものだろうかとも悩みましたが結果オーライです。そして再び原稿書きの慎ましやかな世界に戻るのです。というわけで今後ともよろしくお願いします。

 

【追伸】

 ちなみに「TVer」という民放公式テレビポータルサイトで12月19日(火)20:56まで観られるみたいです。お見逃しになった方はこちらでぜひ。

tver.jp